あいネットホール|静岡市駿河区・葵区・清水区のお葬式

コラム

2019.03.08(金)

  • 供養
  • 葬儀

七枚塔婆のこと

近年のご葬儀では、よく初七日法要を

繰り上げて行う場合が多くなっています。

その時、気付いている方もいるかも

しれませんが、【七枚塔婆】が飾られています。

 

もしかしたら、ご葬儀当日に納骨をされない、

または、俗名のままご葬儀をあげるなど、

お寺様の配慮などにより、作られない時も

ありますので、ご承知ください。

そもそも【七枚塔婆】は何のためにあるのか?

 

『よくお墓に七日ごと行って置いてくるのよね』

とおしゃっていただける方も多いと思います。

今は納骨が四十九日にされる方も

増えているので、自宅に七枚塔婆を置き、

めくったり、ひっくり返すことを

されると思います。

おそらくその皆様は、何の意味もわからずに

ただ置いてきたり、めくったり、ひっくり返して

いるだけなのかもしれません。

 

 

でも本来はどうなのか?

これはやはり諸説あると思いますが、

私が先輩やお寺様から聴いて、一番納得した

意味を書いておこうと思います。

普段もこのお話を関わったお客様には

お伝えしています。

 

この【七枚塔婆】は、亡くなられた方と

お話しができるように、この世とあの世を

繋いでくれるものであるとのこと。

亡くなられた方は、仏門に入り厳しい修行を

繰り返し、七日ごと段階を経て仏様に

なれるよう一生懸命に修行に励んでいる。

(もちろん宗旨により考えが違います。

これはあくまで禅宗の考え方ですね)

そして、四十九日を迎えた時、閻魔大王様に

その修行内容により審判を下され、六道

それぞれの道に振り分けられると言われている。

 

六道とは仏教にある輪廻転生をするという

考えの中にある世界で

①天道(極楽浄土、天上道、天界道とも言う)

②人間道(今私たちが生きている世界)

③修羅道(争いごとばかりがある世界)

④畜生道(畜生(動物など)の世界)

⑤餓鬼道(飢えと渇きに悩まされる世界)

⑥地獄道(言わずと知れた最悪な世界)

 

以上6つの道がありますが、やはり

いい世界に行ってもらいたいと願うのは、

皆同じですので、しっかりと修行に集中し、

また前に進めるように、【七枚塔婆】を使い、

あちらに行かれた方へ【後押し】のお話をして

あげることが、さらに良い世界へ導かれると

いうことです。

 

【後押し】とはですが、亡くなられた方が

一番気にしていることは、おそらく残された

家族のことかと思います。その家族がいろいろな

ことで、困ってしまったり、

不幸になってしまったら・・・

気になって仕方がないですよね?

そうしたら修行どころか、先へ進まず、

戻ってあげたいと考えてしまうはず・・・。

だから残された遺族は、

【心配を掛けずにする】

【自分たちは元の生活に戻っている】

そのようなことを故人様に伝え、

前へ進む【後押し】となるわけです。

 

だから、昔の方は

【いつまでも悲しんではいけない】

【お願い事はしてはいけない】などと

言っていたことに、思わず納得しました。

 

そのようなことを伝え、安心をしてもらい、

無事に天道に行けるように後押しをして

上げることが目的と言えそうです。

そこには、残された私たちも一緒に

しっかりとその先の人生を生きていくという

教えでもあります。

そんな気持ちを持って塔婆を持って行く、

または自宅で塔婆をめくってお線香を

あげることと、

ただ塔婆を届ける、自宅でめくるのは

その所作は大違いになるはずです。

 

もし、今までは知らなかった方、

また、その時になってしまったときは、

是非このような気持ちで臨んでみて下さい。

きっと気持ちはお相手に届くと思います。

 

プランナー 池 谷 光 由

 

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